女子のたくましさや華やかさが伝わる “観客一体型の総合エンタメ”女子プロレス | U'beaute – ユーボーテ

徐々に観客を入れての興行再会が始まっている女子プロレス。8月9日に行われるビッグマッチ「アイスリボン横浜文体FINAL」を前に、今回はテレビなどのメディアに取り上げられることも多く、アイスリボンの広告塔としても活躍する、雪妃 真矢(ユキヒ マヤ)選手にお話を伺いました。

 プロレスラーになって6年目を迎えました。フェリス女学院大学を卒業後、銀行員として働いており、プロレスとは無縁で大人になるまで興味もありませんでしたが、姉に誘われて男子プロレスを見に行ったのがきっかけで、プロレスに興味を持ちました。プロレスは「痛い」「怖い」という印象でしたが、初めて見たときに「これは総合エンタメだ」と思いました。客席を巻き込んだやり取りや相互コミュニケーション、音響や照明、熱量と多方面で感動したんです。

2.食わず嫌いだった女子プロレス?!が“楽しさや充実感”を得られる場所に

 ある時にアイスリボンの女子プロサークルがあることを知り参加した時に、観戦チケットをもらってはじめて女子プロレスを見ました。実際に観るまでは女子プロレスは苦手だと思っていました(笑)女子の嫌な部分が見えてしまいそうで、、でも実際に観戦したら全く異なり、女子プロレスラーのキラキラ感や華やかさに夢中になったんです。

 でもその時は、私自身が戦いたかったわけではなく、技術や戦い方への興味や「自分もリングに上がってみたい」「ロープに触ってみたい」という思いでした。

 そこから、リングに上がる楽しさや喜び、できないことをクリアしていく充実感を知りのめり込んでいきましたね。

3.自己表現としての女子プロレスラー

 元々、昔から人前で何か表現をしたいという思いを持っていました。社会人になってからも「このまま定年まで銀行員として働いていていいのかな」という違和感がずっとありました。でも「転職しても先が見えないな」という迷いもあって、、ずっと葛藤していたんです。

 その時に、女子プロレスという、こんなに面白い世界を知り出会うことができたので、自己表現として「挑戦してみたい」と思ったんです。「まずは挑戦したい」その思いだけでした。同時に、入門後半年でデビューできなければ辞めようとも思っていました。

 アイスリボンのサークルに入ってから1年~1年半ほど経った頃に、会社を辞めてプロレスの世界へ入りました。

4.楽しかったプロレスをやめようとさえ思ったが諦めきれず復帰

 実際にプロレスラーになって、毎日練習で体がボロボロになりますが、それさえも楽しいと感じていました。でも、デビューが近づいてくるにつれてどんどん怖くなってきて……でも、さらに辛かったのはデビュー後です。入門後4カ月でデビューしてファンの方に喜んでもらえたのがうれしかったのも束の間、デビュー1年目はケガで8カ月間欠場する日々が続きました。辛くてやめようとさえ思いました。ですが、大好きなプロレスを諦めきれずに復帰を選びました。

5.好きを仕事にすることの難しさと楽しさ

“見ていた世界と入った世界のギャップ”

 仕事としてプロレスをやる以上、責任があるので、“したいこと”よりも“求められることをこなさなければいけない”と思うことのほうが多かったですね。先輩や周囲の期待に応えることを考えていました。自分の努力不足でそうなっていたことに気付いたのは後々ですが、デビュー1年目は楽しいことばかりではなかったです。責任を果たせるようになってきて初めて、自由に表現ができるようになりました。そこからはずっと楽しいです(笑)

6.団体のエースへ上り詰める転機は他団体でのヒール役デビュー

“求められる自分像”からの脱却と“自分の二面性”を見せる面白み

 新人らしさや優等生としての自分を求められ、「うまくやらなくては」と思っていた時、他団体でヒール役(悪役)としてデビューしたことで、「自由に表現していいんだ」と思い、もう一人の自分の内面を表現する面白さを知りました。不器用で一生懸命な優等生の「雪妃真矢」と、あざとくて末っ子気質でヒール役(悪役)の「雪妃魔矢」。演じているわけではなく、どちらも自分の心の中にいるんです。メイクや服装が変われば自然と切り替わりますし、二面性を見せる面白みを知ることで、表現の幅が広がる大きな転機となりました。

7.積み重ねたドラマの先にある未来

 救いがある戦い。希望がある戦い。それがプロレスだと信じています。だから対戦相手の選手をリングの上では徹底的に叩き潰して、試合後に行うマイクパフォーマンスでも意識的に否定します。試合後は、本当は握手をして清々しく終わりたいですが、せっかく戦うなら全員とドラマを生みたいと思っています。お互いに必ずストーリーがあると思うので。次もまた挑戦してくることを信じて、いい人にはならないようにしています。対戦相手の選手とドラマを積み重ねて最終的には輝いて欲しいから。だから押して押して押しまくります。

 でも、そんなことを言っている自分の重さが嫌になることもありますよ(笑)。

8.チャンピオン・雪妃真矢が語る若手選手への本音の想い

 アイスリボンはいい先輩が多いんです。優しくて寄り添ってくれるような先輩がたくさんいます。だから私は敢えて違う道に進みました。自分が頑張っていても這い上がってくる後輩がいないから。敢えて後輩を焚きつけて、リングの上で試合を通して公開説教を行っています。今はできないことが多くても、かっこ悪い所を見せられるのもプロレスの良さだと思っています。できないならばできないを全力で。最高の恥さらしをして欲しい。そしてチャンピオンになる未来を掴んで欲しい。下にいれば居心地がいいのかもしれないけれど、チャンピオンの経験、重責を体感して欲しい。重たいんです、チャンピオンの責任は。しんどくて辛くて苦しくて、楽しくて。まずはベルトに挑戦するために、そのための努力を経験して欲しい。現在アイスリボンには5本のベルトがあります。チャンスがあります。どのベルトでもいいから、自分が輝く道、生きる道を見つけてほしいです。

9.女性のお客様にもっと観ていただけるエンターテインメントに昇華したい

 今後の夢、目標ですか?

 最近では海外からのお客様が増えているので、海外で試合をしたいですね。そして、もっと女性のお客様に観ていただきたいです。女子プロレスを休日の選択肢の一つにしたいんです。映画行く?カフェ行く?女子プロ行く?という風に。そのためにも一人でも多くの女性のお客様に響くように戦っていきたいです。「あなたのストレスを代わりに発散します、あなたの代わりに戦います」って感じです(笑)。女子プロレスは、明るくて爽やかなエンターテインメントなので、安心して観てもらえればと思います。

10.「プロレスでハッピー!」アイスリボンの特別な大会を会場で

 8月9日(日)に行われる「アイスリボン横浜文体FINAL」は、派手で長い花道やビッグマッチならではのスペシャルな演出もあり、女子のたくましさ、華やかさを感じていただける大会になると思います。

 アイスリボンには前職やバックボーンの異なる多種多様な選手がいます。皆個性豊かなので、実際の大会を見てもらえればきっと1人は応援したい選手が見つかると思います。特別な大会をぜひ会場でお楽しみください。

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