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角海老グループのソープ店が摘発された事件について解説します
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ソープランドは、浴室で女性従業員が男性客に対し性的なサービスを行う性風俗店である。略称「ソープ」、別名「特殊浴場」、「個室(高級)サウナ」。日本で発達した営業形態であるが、やや形を変えた同様の業態が韓国や中国でもみられる。
歴史
ソープランドは、後述するように1980年代になってからの名称で、それ以前は「トルコ風呂」(しばしば略して「トルコ」)と呼ばれていた。
古くは、1932年(昭和7年)に発表された横光利一の小説『上海』に「トルコ風呂」についての記述がある。女性がマッサージをする蒸し風呂が当時の上海にあり、日本でも知られていた。もともと中東地域の伝統的な公衆浴場(ハマム)は蒸し風呂(スチーム・サウナ)で、中では垢すりのサービスが行われていたので、これが20世紀初頭まで中東随一の大国であったトルコの名前で日本に紹介されたものとみられる[注 1]。
女性がマッサージを行う個室浴場の店舗としての「トルコ風呂」が日本で初めて誕生したのは、1951年(昭和26年)4月1日に東京都中央区東銀座に開店した東京温泉である。経営者は現代史の怪人とも呼ばれる許斐氏利で、射撃の日本代表選手として海外渡航した際にスチーム・サウナに感動し、日本初の「トルコ風呂」を開業したという。サウナ施設がメインで、女性(ミストルコ)がマッサージサービスを行うもので、女性は着衣のまま性的なサービスも厳禁[1]、その後も同店はこの姿勢を崩さなかった。
なお、これ以前に性的サービスを行う「トルコ風呂」が存在していた旨を松沢呉一が述べているが、確認できるものはない。
改名問題
「トルコ風呂」が性風俗店の名称として大衆化されるとともに、主に日本に在住・滞在するトルコ共和国出身者の間で、日本の性風俗店に自国の名称が使われていることに対する反発がつのっていたが、1984年(昭和59年)、トルコ人留学生ヌスレット・サンジャクリが厚生省に名称変更を訴え出たことが発端となり、この問題は広く公になった。そこで、「東京都特殊浴場協会」が「トルコ風呂」に代わる名称を公募して、1984年(昭和59年)12月19日、「ソープランド」と改称した(「トルコ風呂」名称問題も参照)。なお、当時サンジャクリが名称問題で相談していたのは小池百合子で、そのことを1985年(昭和60年)4月11日付けの毎日新聞夕刊で認めている。
法律上の位置づけ
ソープランドは風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風適法)に定める店舗型性風俗特殊営業である。風適法第2条第6項1号では「浴場業(公衆浴場法 (昭和二十三年法律第百三十九号)第1条第1項に規定する公衆浴場を業として経営することをいう)の施設として個室を設け、当該個室において異性の客に接触する役務を提供する営業」と定義されており、公衆浴場としての条件も満たす必要がある。
そのため保健所の検査が行われる。性風俗営業の為、18歳未満は客・従業員ともに立ち入り禁止である(風適法第18条)。2018年(平成30年)の北海道胆振東部地震に際して、被災者向けに個室の風呂のみ提供した札幌市中央区のソープランドがあった[4]。これは公衆浴場としての条件を満たしているため、こうした営業が可能であった。
かつては「個室付き特殊浴場」と呼ばれた。特殊とは特別なサービスを行うという意味ではなく、かつての公衆浴場法において、銭湯など=普通浴場に対して「サウナ=特殊浴場」と規定されていた。「トルコ風呂」は個室サウナという位置づけで、個室には必ずサウナ施設が付けられていた。現在は公衆浴場法が改正され、特殊浴場という規定はなくなっている(法律での明文は無くなったが、物価統制令の適用を受けない「その他の公衆浴場」の一種という扱いをされている[5])。
また、建築基準法では風適法第2条第6項1号に定める営業を「個室付浴場業」「個室付浴場業に係る公衆浴場」と定義し、商業地域以外での建築を禁止している。
現況
一部地域を除き新規出店が条例で禁止されているため、店舗数は減少に向かう方向にあり、2004年(平成16年)末時点で1,304店舗にまで落ち込んでいる。これは1985年(昭和60年)に強化された行政の締め付け、エイズの流行、失われた20年、性風俗の多様化、若年層の風俗離れなどが考えられている[11]。18-19歳の女性の雇用に関して法令上の禁止条項はないが、一部地域を除き、雇用されていない(警察の指導による業界団体の自主規制と考えられる)。
所轄警察署が就労する女性の身分証明書(就労者が日本国籍保持者で、尚且つ就労可能年齢ある事の証明)の提示や、従業員名簿を提出することを指導しており、保健所の立ち入り検査による店舗内の衛生状況の検査や指導も行われている[12]。新規出店が規制されているソープランドは、息の長い高収益営業を目指しており、特に所轄保健所の指導による性感染症の検査・予防も積極的に行っている。
韓国では、「按摩施術所」と言う名称で、日本と同様店舗型で営業している。韓国でもソープランドに「터키탕(トルコ風呂、トッキータン)」の名称が使用されていたが、1997年(平成9年)、日本と同じようにトルコ政府から異議の申し立てを受け、公衆衛生法施行令を改正し터키탕(トルコ風呂)の呼称を公式に증기탕(蒸気風呂)に変更するも[13]、現在「按摩施術所」や「按摩房」(房(バン、韓国語:방)とは店舗を指す)などの名称が一般的に使われている。
なお、「按摩」を冠した名称で営業している施設であっても、性的なサービスを提供していない、単なるマッサージ業が多い(「男女共用」「退廃禁止」など、店の看板に記載している場合も多い)。
中国でも売春は違法であるものの、洗浴中心(入浴センター)の個室において、類似のサービスを行うものが見られる[14]。これは北京市、上海市など大都市に限らず、地方都市にも存在している。広東省を始めとする華南では、桑拿(Sāng ná サウナの当て字)の名称でまさにソープランドのようなサービスを行っている施設もある。
引用元:フリー百科事典 ウィキペディア
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