■大ヒット映画「17 AGAIN」世界初のミュージカル化

 映画「17 AGAIN」(2009年公開)は、ザック・エフロン主演で大ヒットを記録したアメリカのコメディ映画。バスケットボール選手として将来を期待されていた主人公マイクは、恋人の妊娠をきっかけに夢を諦め、負け組の人生を歩むことに。仕事も家庭も上手くいかない30代のマイクが、ある日突然17歳の姿に戻り、人生をやり直そうと奮起する姿を描いた、笑いあり涙ありのヒューマンドラマです。

 

 同作がミュージカル化されるのは、竹内涼真さん主演の本公演が世界初。竹内さんの初舞台・初ミュージカル、そして世界初演という“初めてづくし”な製作発表会見は、日本有数のライブハウスであるZepp Tokyoで行われました。バンドの生演奏に合わせ、竹内さんとアンサンブルキャストが2曲の歌唱披露し、一般の観客や報道陣など約200名を圧倒。パフォーマンス直後の竹内さんから、臨場感あふれるお話を伺いました。

 

■ 28歳にして初めて挑む歌とダンスに大苦戦

 ――映画やドラマに引っ張りだこの竹内さんですが、舞台・ミュージカルは今回が初挑戦。観客の前で歌唱披露した直後の心境をお聞かせください。

 

 途中で声が出なくなってしまい、申し訳ないという気分です。僕は普段、映画やドラマの現場でまったく緊張しないんですけど、珍しく今日までの期間とても緊張して。ステージの広さにびっくりしたり、この広さをどう使おうかなと思ったりしながら、主人公の“再生”という気持ちが伝わるように一生懸命歌いました。

 

 ステージに立ってどのようにお客さんに伝えたらいいのか、まだ僕のなかではっきり掴めていないんですね。どこに向かって届けたらいいか、どのように歌い上げたらいいのか、身振り手振りはどうしたらいいのか。今日は気持ちで乗り切りましたが、本番までに仕上げて、今日見せたステージとは良い意味でまったく違うものが見せられればいいなと思います。

 

 ――歌やダンスの稽古をするなかで得意・苦手なポイントはありますか?

 

 歌もダンスも自分が思っているよりもできなくて……。ダンスに関しては自分でショックを受けるぐらい下手くそで、鏡を見て踊りながら段々自分を嫌いになっていくぐらい。どうしても最初は、セリフはセリフ、歌は歌っていう感覚にとらわれてしまっていたんですが、レッスンの先生は「あなたがいつもやっていることと同じで、セリフがメロディーに乗っかっただけ」と。普段カメラの前で演技をする際の、内側から出る気迫や気持ちの表現は、歌やダンスに乗せて表現できると思います。

■ 冴えない35歳とキラキラな17歳を演じ分ける難役

 ――ミュージカル「17 AGAIN」の主演が決まったときはどのようなお気持ちでしたか?

 

 2019年ぐらいにお話をいただいたときは「俺ついに(ミュージカルを)やるんだな」と。ただ、その後映画の現場に入ったので、なかなかミュージカルに気持ちが向けられず、遠い先のことという感覚でした。2020年に入ってから歌やダンスの稽古をやっていくうちに段々と「俺は来年ミュージカルの主演をやるんだ」という実感が湧いてきました。

 

 ――竹内さんが思う「17 AGAIN」の魅力を教えてください。

 

 普段生活していくなかで忘れてしまっていたり、本当は恵まれているのにそこに気付けなかったり。そういう小さいことを物語のスタートから最後にかけて主人公が気付いていって、家族との絆を取り戻す。その途中に親友との面白いシーンなどのコメディ要素も入っています。気持ちでお芝居を見せる部分と、ショーとして見せる部分と、見ている人も一緒になって楽しめる作品になっていくんじゃないかなと思っています。

 

 ――主人公のマイクは35歳から17歳の姿に戻るという設定が見どころ。演じ分けるポイントは?

 

 35歳と17歳は結構分かりやすい変化があるので、見ているお客さんに楽しんでもらえたらいいですね。17歳は実体験がありますし、設定を自分に取り入れて作っていきます。35歳は経験したことがないので、自分の父親や、(桜井)日奈子ちゃんのお父さんの話など、すごくリアルな教科書がいっぱいあるので、そこから取り入れようかなと。もちろん原作の映画からも情報を貰いながら、僕なりの新しい主人公を一生懸命作り上げていけたらなと思います。

 

 ――竹内さんはスポーツ万能なイメージがありますが、主人公マイクのようにバスケットボールも得意だったり?

 

 手でボールを扱うとか、ラケット競技とかすごく苦手なんです。まったくできないってことはないんですけど、得意じゃないんですよね。

 

 ――竹内さんが17歳だった当時はどんな少年でしたか?

 

 高校3年間は挫折をした3年間でした。プロのサッカー選手を目指していたんですが、なかなか上手くいかない時期だったんです。自分の根っこが腐ったり、自分の好きなことに前向きになれなかったり。その他は、毎朝、鏡の前で髪の毛のセットして、親から「何分鏡見てんの!」って怒られていました(笑)。

 

 ――では、35歳はどのような大人になっていたいですか?

 

 あと10年もないんですけど、もしかしたら結婚してるかもしれないし、子どもがいるかもしれない。まだ分からないんですが、ただ、自分は今こうして演技をしているときが一番好きなんです。自分がこの仕事に向いているなって最近になって再確認できたので、演技の質や技術をどんどん上げていって、さまざまな国の方とお仕事したいなと思っています。

 

 その第一歩となる今回のミュージカルは、僕としては挑戦です。どういう風にやったらいいか、まだ方向性が決まっていない状態からのスタートなので、この初舞台・初ミュージカルを乗り越えて、さらに自分の可能性を広げていけたらいいなと思っています。

 

――では、35歳はどのような大人になっていたいですか?

■ 自粛期間中に「演技が好き」だと再確認できた

 ――「演技をしているときが一番好き」「この仕事に向いている」とのことですが、どのような瞬間に実感しましたか?

 

 (自粛期間中で)いつもより時間があったり、仕事ができない期間があったりしたからかもしれません。自粛期間の後、WOWOW「竹内涼真の撮休」の現場でお会いした監督やスタッフさんと話して、いつになく楽しんで過ごせました。仕事が2カ月間もなくてすごく体が飢えていたのか、その作品によっていろいろ考えられたんですよね。24時間生活しているなかで、何を一番考えているのかって言われたら、次自分がやる役とか、次の仕事どうしようとか。それを考えていないときは映画とかを見ているし。あ、自分は自分がやっていることが好きなんだなあって思ったんです。

 

 この仕事をやり始めた頃は、プライベートでどこかへ飲みに行くときに仕事の話をするのが苦手だなって思ってたんですよ。でも7年ぐらい役者をやって、すごくこの仕事が好きになったんで、プライベートでも仕事の話ができる人と一緒にいたいし、普段からそういう話をするとどんどん好きになっていくというか。それに気付けたのが最近だったので、再確認できたのかな。ありがたいことに作品にも恵まれて、ずっと絶え間なくやってきたので、考える時間がなかったんですけど。今回ちょっと落ち着いて考えられました。

 

■ カメラの前ではまったく緊張しない

 ――会見で「映像作品ではまったく緊張しない」と強調していましたが、その自信はどのようにして獲得したのでしょうか。

 

 本当にまったく緊張しなくなったのは、この1、2年なんですよ。もちろん、本番でカメラが回ったら緊張するっていうのは分かるんです。セリフを言うにしても「早くセリフを言い終わらなきゃ」「間違えた」とかって、日常では思わないじゃないですか。だから、普通に会話してる、普通に相手から言われたことに反応している、という風にしていきたい。そのために、気持ちづくりとして緊張しないような準備をするんです。

 

■ 役者歴8年目にして初めて生の舞台に立つ意味とは

 ――これまで映画やドラマなど、映像作品で活躍されてきましたよね。そんな竹内さんにとって「舞台に立つ」ということにはどのような意味があるのでしょうか?

 

 役者の仕事を7年やってきて、たくさんの映画やドラマに出演させていただく中で、ふいに、自分のキャパや引き出しが多かったら、もっといろんなことができるんじゃないかな、と思うことがあるんですね。そんなとき、撮影現場でお会いするキャストの方で、舞台やミュージカルをやっている方には、自分にないものを持っている感じがしたんです。

 

 生で演技をする緊張感と、客席にいる人たちに伝えるという表現の仕方を経験してみたいなというのは以前からあったんです。それが今回、たまたまミュージカルをやらせていただけることになりました。もしかしたら「ああ、もうミュージカルはこれで終わりでいいかな」と思うかもしれないし「いや俺はもっと映像と舞台を一緒にやっていきたい」と思うかもしれない。ひとつ、2021年の自分の挑戦としてぶつかっていきたいなという気持ちですね。全公演終えて乗り越えることができたら、また新たに自分がどう変わっているかというのも楽しみですし。

 

 ――同じ事務所の先輩方には、舞台やミュージカルのベテランがたくさんいらっしゃいますよね。壁にぶつかったときに相談したい先輩はいますか?

 

 連絡できそうなのは(藤原)竜也さんですかね。僕は竜也さんの舞台を観に行ったときに、なんてセリフが聞き取りやすいんだろうって思ったんです。それがすごく不思議で。目の前の人とお芝居してるのに、目の前の人と会場を巻き込んでるみたいな。普段は気さくな感じなんですけど、お芝居の相談もしてみようかなと思います。

 

 ――藤原竜也さんに「17 AGAIN」を観に来ていただきたいですね。

 

 それはゲネプロをやってから決めます(笑)。

■ 座長としてカンパニーを引っ張っていく決意

 ――コロナ禍でのエンターテインメントは厳しい状況に置かれています。2021年5月からスタートする本公演について、生の舞台を背負っていく決意を教えていただけますか。

 

 「自分がやるからには絶対面白くさせたい」という気持ちはどの現場でも変わりません。こういう世の中だからこそ、エンターテインメントに飢えてる人が増えてきていると思います。だからこそ、自分のなかでの妥協などは細かくチェックして、捨てていかないといけない。初ミュージカルももちろんですが、映画もドラマもブレずにやっていきたいです。

 

 今回ステージに立って分かったんですが、テレビで自分を見てもらうより明らかにいろんなものが伝わってしまうと思ったんですよね。そこに気付けたっていうのは自分にとって良かったです。また次の稽古の感じも変わると思いますし、着実に一歩一歩成長しているはずなので。

 

 もちろん、新型コロナウイルス感染症には細心の注意を払って、良いチームで最後まで駆け抜けたいです。明るい作品だからこそ「いやー、すごく楽しかった」「2回目はライブ感覚で行きたいな」と思ってもらえると良いですよね。僕らのチームワークがあればあるほど、お客さんを巻き込める舞台になっていくのかなって思います。

 

■ 竹内涼真さんの“お得に贅沢体験”

 ――最後に、LUXAのコンセプト「お得に贅沢体験」にちなんだエピソードをお聞かせください。

 

 久々に和食のコース料理を食べたんです。そのときは僕以外にお客さんがいなくて、長いカウンターを一人占め。本来だったら席が埋まっていて、料理人さんがいろんな人に食材の説明をして、こういう風に作ってと説明するはずなんですけど。僕だけの時間だったので、コース料理の料金以上のものを収穫できましたよね。贅沢な時間でした。作る過程の話を聞いたり、目の前で手さばきを見たりすると、おいしさが全然違いますよね。

 

■今だからこそ胸に響くミュージカル「17 AGAIN」

 何事にも真正面から取り組む熱い思いを語ってくれた竹内涼真さん。そんな竹内さん主演のミュージカル「17 AGAIN」がいよいよ2021年5月から開幕します。当たり前だと思っていた小さな幸せに気付いていくこの物語は、コロナ禍に見舞われた今の私たちにこそ響くはず。大切な方と一緒に劇場へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

 東京公演:5月16日(日)~6月6日(日)

 兵庫公演:6月11日(金)~13日(日)

 鳥栖公演:6月18日(金)~20日(日)

 広島公演:6月26日(土)

 名古屋公演:7月1日(木)~11日(日)

 URL:https://horipro-stage.jp/stage/17again2021/

 

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