日本映画史に残る伝説の作品を舞台化

 1948年に公開された映画「醉いどれ天使」。黒澤明監督による力強く斬新な世界観と三船敏郎の荒々しくも繊細な演技が絶賛され、今なお名作として世界中で愛されています。

 

 今回、舞台化するにあたって演出を務めるのは三池崇史監督。闇市を支配する若いやくざ・松永を桐谷健太、酒好きで毒舌な貧乏医師・真田を高橋克典が演じます。共演陣に名を連ねるのは、佐々木希や田畑智子、篠田麻里子、髙嶋政宏など。豪華スタッフ・キャストが集結し、不器用ながらも明日に向かって歩みを進めようとする登場人物達が織りなす壮絶な人間ドラマに挑みます。

 

 今回はポスター撮影が行われた日、桐谷健太さんに役柄の衣裳とメイクのままでお話を伺いました。

 

今回の舞台版は“しっかり答え合わせされている”作品

 醉いどれ天使の映画は、もちろんすごい作品。でも(映画が上映された)その時代の人たちが観て、理解や共感できる部分というのが大きかったと思います。作品内で細かく説明されている映画ではないので、そこがすごく素敵ではあるんですけど、現代の人たちが観たときにはちょっとわからないところも、この舞台版はすごく染み込んでくる脚本になっていると思うので、僕はこの舞台の脚本がとても好きです。

 

 松永がどうして闇市という場所に辿り着いたか、どういう想いでやくざ稼業をやっているのか、なぜここまで生きることへの執着があるのかということが、ぐっと感じとりやすくなっていますし、それが僕としては非常に舞台をやるうえで大切な点だなと思いました。

 

松永という男の葛藤をしっかりと、全力で表現したい

 映画を観たときの松永の印象は、なぜこんなにも不器用で、なぜもうちょっと素直になれなかったんだろうとか、いろいろと感じたことはあったんですけど。それが舞台の脚本を読ませていただいて、それらがスッと入ってきたんです。まるで答え合わせのように、松永という男の悲しさや不器用さとか、戦争に行ったけど生かされて帰ってきた人の後ろめたさとか。本当だったら、生きて帰ってきていることはもっと喜ばれることであるはずなのに。

 

 どこまで言っていいかわからないですけど、故郷に母親とかを残している、でもそこに会いに行けない、でもいつかは会いたい、というものすごい葛藤ですよね。その葛藤が、今回の舞台の脚本を読むことで染み入るように入ってきたので、そこをちゃんと表現したいなと思っています。それはものすごいエネルギーのいることで、公演が終わったら15㎏ぐらい痩せてるんじゃないかなっていうぐらい(笑)

 

 でもこの役は「どうすれば生きて帰れるか」と考えながらやったらダメなんじゃないかなという感覚もあります。だからもうそこは、もう思いっきりぶつけてやってみます。そうじゃないとできない役だなと思っています。

 

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桐谷健太、12年ぶりの舞台出演。日本映画史に残る傑作の舞台化に「全力でぶつかっていく」

 

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人間の強い光と濃い影。陰影の強さを垣間見れる作品に

 舞台となっているのは、明日があるかどうかわからないという人たちがたくさんいた時代。そんななかで、死ぬように生きるのか、自分の命を使い果たすぐらいの気持ちで生きるのかで、全然変わってくると思います。世界を変えるのはすごく難しいことですけど、自分が変われば世界の見え方が変わってくると思うので、そこで生きることに執着することによって、その分“死”が濃くなってくるんですけど、でもその方がたぶん、1日の終わりであったり、朝目覚めたときの感覚が輝いていたりとか、そうなっていく気が僕はしていて。

 

 それをちょっとでも垣間見れる作品になってるんじゃないかなと思います。そこを感じてもらえるだけで、今この時代にやる意味を感じます。

 

人間の強い光と濃い影。陰影の強さを垣間見れる作品に

12年ぶりの舞台出演。新しい自分も見つけられそう

 ライブ、生の感覚というのは、やっぱり舞台でしか出せない、味わえないもの。そこは12年経っても変わらず必要で、今の時代にはますます重宝されるというか、大切になってくるんじゃないかなと思っています。僕は舞台の出演というとまだ2回目というド新人。だからこそ、ちょっと未知の感覚もあります。

 

 会場の隅々にまで自分の感情であったり、エネルギーであったり、それをしっかりと伝えて響かせていきたいなとは思っていますね。新しい自分がきっと出てくると思うので、そこは僕自身もすごく楽しみにしています。

 

役者人生のなかで大きなポイントになる予感も

 舞台って生なので、ずっとノンストップでやるわけですよね。だから、もしかしたらずっと稽古をしてきて感じなかったことを本番で感じたりとか、そこで想像していなかった松永が自分の中に出てきて、どんどん止まらなくなる可能性もあると思うんですけど、そこを素直に、止めずに、自由にできればと思っています。

 

 そういう感覚がもし出てきたときに、また自分も広がっていくと思うんですよね。今後の芝居の関わり方であったり、感じ方、捉え方もきっと変わってくると思うので、今回の舞台はすごい大きいポイントになると感じてます。どうなるかは、乞うご期待。

 

一緒に風を吹かせられれば。共演者との化学反応も楽しみ

 三池作品はデビュー前からずっと見ていたので、今回の“映画を舞台化する”という作品で、どんな演出や動き、舞台転換などをされるのかというのは、すごく興味深いですね。シンプルで、すごく強いものを作品として撮られる方なので、舞台でもそういった強さが感じられるものになるんじゃないかなと。一緒に風を吹かせられるんじゃないかなと思ってます。

 

 本読みとかはまだしていないので、(共演者の)皆さんがどういう感じで来るのかとかも全然わかってないんです。でもそれぞれ個性的な方々なので、思いっきりぶつかっていこうかなと思っています。共演するのが初めての方もたくさんいらっしゃるので、どういう相乗効果、化学反応が起こるのか楽しみです。

 

 このインタビュー前にポスター撮影で高橋さんと一緒だったんですけど、あの人の持ってる独特の優しさといいますか、笑顔の可愛さというか、包み込んでくれる感じがあるので、(舞台では)それを跳ね返すような松永の獣の感じから、どんどん真田の情の深さに心地よくなっていく様を自然と見せられるんじゃないかなと感じました。

 

一緒に風を吹かせられれば。共演者との化学反応も楽しみ

舞台ならではの“生”のエネルギーを感じてもらえれば

 今は舞台になかなか気軽に行ける世の中ではなくなってはいますけど、でもやっぱり生で感じるライブで感じるというのは、それはきっと物語としても、その内容としてもそうなんですけど、僕たち役者であったり作り手から出るエネルギーっていうのが(観客の)体に伝わって、舞台を後にしたときに、なにか足取りが変わっていたりとか、空の色が変わっていたりとか、「あの人に会いたいな」とか、なにかちょっと感覚が変わってると思うんですね。

 

 そこをなにか感じてもらえるように全エネルギーを放出していくので、日々の生活に物足りないなって思っていたり、今のままでも幸せだけど、なんだか新しい色が見たいなという感覚があったら、ぜひ劇場に足を運んでいただけたら。もう本当に全力でぶつけて行きますんで。

 

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桐谷健太、12年ぶりの舞台出演。日本映画史に残る傑作の舞台化に「全力でぶつかっていく」

 

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