パン屋さんで時々見かける「パン・ド・ミ」という表記。目や耳ではよく聞くものの、見た目が普通の食パンと似ていて、何が違うのか気になっている方も多いはず。ここでは、パン・ド・ミと食パンの違いや作り方もご紹介していきます!
パン・ド・ミは、フランス語ではPain de mieと表記されます。
日本語に訳すと、中身のパンという意味になります。
フランスでは、フランスパンのように皮の食感が楽しめるものが好まれているのですが、それに対して中身を味わうパンという意味で、パン・ド・ミという名前が付けられています。
パン・ド・ミの起源について
パン・ド・ミの製法がフランスに伝わったのは、20世紀初期の頃だと言われています。
イギリスパンであるホワイトブレッドが、パン・ド・ミの起源だと考えられており、両者はとてもよく似ています。
パン・ド・ミと食パンの違いは?
パン・ド・ミは、食パンとも非常によく似ています。
食パンは型を使って焼き上げて作り、中身もふわふわしていますから、見た目の味もパン・ド・ミとほぼ一緒です。
食パンは角形のものが多いですが、パン・ド・ミは山型や角型やラウンド型などいろいろなバリエーションがあるのが特徴です。
日本では、両者に明確な違いがありませんが、本場のフランスではイギリス産の小麦粉を使用したり、発酵時間、お水、イーストなどの量を調節したりして、パン・ド・ミを作っているそうです。
パン・ド・ミの作り方
パン・ド・ミの作り方は、普通の食パンの作り方とほとんど一緒です。
強力粉、砂糖、塩、水、スキムミルクなどの材料を大きめのボールに加えて、ざっくりと混ぜ合わせたら、10分程度そのまま放置します。
次に、ドライイーストをぬるま湯でよく混ぜて、最初に材料を混ぜて放置しておいたボールにゆっくりと加えたら、生地がまとまる程度までよくこねます。
平らな台に打ち粉を引いておき、その上にボールでこねた生地を取り出し載せます。
そして、生地を叩いたり、伸ばしたりしたあと、常温で溶かしたバターを加えて、さらに練っていきます。
生地をよく練り込んだら、1時間ほど発酵させてからガス抜きをして、さらに30分間発酵発酵させます。
そのあとで、生地を型に並べて入れて、そのまま1時間発酵させておきます。
発酵するのに時間がかかりますが、パン・ド・ミをおいしく焼き上げるために、大事な工程なので、手を抜かないようにしなければなりません。
発酵の時間を減らしてしまうと、生地が膨らまなくなってしまい、硬い食感になってしまうこともあります。
発酵させている間に生地の表面が乾燥してしまうこともあるので、生地に直接触れないようにして、ビニールなどで覆っておくとよいでしょう。
十分に生地を発酵させたら、170度から180度に熱したオーブンの中に入れて、30分から40分ほど、じっくりと焼いて完成となります。
パン・ド・ミのおいしい食べ方について
パン・ド・ミは中身を味わうパンなので、型から取り出してスライスして、トーストしてバターやいちごジャムなどを塗って食べるのが一番おいしい食べ方です。
トーストして食べる際には、高温で焼き、できるだけ短時間にするのがコツです。
そうすることで、表面がカリッとして、中身はしっとりふわふわでおいしくトーストできるからです。
バターやジャムの代わりに、トマトやレタスやオニオンなどの野菜、タマゴやハムなどをトッピングしても、おいしく味わえます。
また、パン・ド・ミを作る際に、クルミなどのナッツ類を加えたり、ベーコン、プロセスチーズなどを入れたりしても、おいしくなります。
甘いパンがお好みの方は、チョコレートチップやはちみつなども加えてみると、いいかもしれません。
抹茶パウダー、ココアパウダーなどを使えば、色付きのパン・ド・ミに仕上げられます。
パン・ド・ミは、シンプルなパンなので、いろいろなアレンジで味わえるのが魅力です。